ブックレット・ロゴスNo.3 『小選挙区制NO!──二大政党制神話の罠』
小選挙区制廃止をめざす連絡会 編
2008年4月刊行 四六判 110頁 1000円+税 ISBN978-4-904350-16-4 C0030 |
目 次 |
はじめに 1996年10月に小選挙区制によって衆議院の総選挙が実施されてから12年が経過し、この間に4回の総選挙が実施され、この制度が弊害が大きく不都合であったことがようやくはっきりしつつある。日本の国政選挙は長い間、中選挙区制を基本としていたが、この選挙制度の下では自民党の長期低落傾向が歯止めなくつづく歴史的趨勢を背景に、1994年に細川護煕政権の時に、「政治改革」の美名のもとに「小選挙区比例代表並立制」とする公選法改定が欺瞞的な手法で強行され(同時に1年に300億円も支出する政党助成金制度も導入された)、2年後に実施された。「二大政党制」とか「政権交代」が期待をもって語られ、日本の政治はこの制度によって金権体質などが改善されると宣伝されたのだが、12年後の現実は──選挙制度だけによって現実の動向・変化が作り出されるわけではないとはいえ──政治不信と政治家の低劣化が深まっただけとすら言える。 |